損切りを狭くするほど負けた|10年分で8通りの出口を比べた記録
損切りは狭いほうが安全だと思っていました。10年分のデータで8通りの出口を比べたら、逆の結果が出ました。狭い損切りほど成績が悪く、いちばん成績が良かったのは損切りをほとんど置かない設定でした。
これはAIを使った株の検証記録です。以下は自分のルールを実データで確かめた結果で、誰かに同じことをすすめるものではありません。
何を比べたか
買う条件は固定しました。20日高値を0.5%以上抜けて、そのときの出来高が20日平均の2倍以上あり、翌日もその水準を保っていたら、その次の営業日の寄り付きで買う。この入り方は全パターン共通です。
変えたのは出口だけです。東証プライムの全銘柄、2016年から2026年までの10年分の日足で回しました。
コストは入れています。信用金利は年2.8%、買うときに0.3%、売るときに0.2%のすべりを見込みました。逆指値が朝の窓で飛ばされる場合は、指値ではなく寄り付きの値で約定したものとして計算しています。ここを甘くすると結果が変わるので、実際に起きるほうに寄せました。
結果
損益が大きい順に並べます。
| 出口の条件 | 取引数 | 勝率 | 10年の損益 |
|---|---|---|---|
| ラインの1%下 か 直近高値の15%下 | 244 | 25.0% | +87,231円 |
| ラインの1%下 + 8%で利確 | 744 | 43.7% | +77,824円 |
| ラインの1%下 か 直近高値の10%下(現行) | 460 | 28.9% | +56,673円 |
| 買値から3%下で損切りのみ | 19 | 0.0% | −17,656円 |
| 買値から3%下で損切り + 8%で利確 | 1,028 | 30.1% | −92,896円 |
いちばん下が、このブログにも以前書いていたルールです。10年で9万円以上のマイナスでした。
勝率0%という行
目を引くのは上から4行目です。買値から3%下で損切りするだけ、という設定で、10年間で19回しか取引が成立せず、そのすべてが負けでした。
数が少ないのは、損失枠の制限に引っかかって多くの銘柄が買えなくなるからです。買値から3%下という狭い線を引くと、1回あたりの損失を一定額に収めるために買える株数が絞られ、条件を満たす銘柄がほとんど残りません。そして残った19回は全部やられました。
なぜ狭い損切りが負けるのか
買った直後の株価は上にも下にも動きます。3%程度の動きは、その銘柄に何かあったわけではなく、ただの揺れです。狭い線を引くと、この揺れに毎回引っかかります。
引っかかるたびに損が確定し、そのうえ売買のコストを払います。往復で0.5%のすべりと、持っていた日数分の金利です。同じ銘柄が翌週に上がっていても、もう持っていません。
取引数を見ると分かりやすくて、狭い損切りのパターンは1,028回も売買しています。いちばん成績の良かった設定は244回です。4倍以上の回数を売買して、結果はマイナスでした。
勝率が高いほうが負けている
もうひとつ意外だったのがこれです。勝率43.7%のパターンより、勝率25.0%のパターンのほうが儲かっています。
8%で利確する設定は、勝ちを小さく確定させます。当たる回数は増えますが、大きく伸びる銘柄を途中で手放すことになります。逆に高値から15%下げるまで持つ設定は、負ける回数が多いかわりに、伸びた銘柄を最後まで持てます。
勝率は気分がいい数字ですが、成績とは別物でした。
それでもこの手法は使っていない
ここまで書いておいて何ですが、いちばん成績の良かった設定でも、10年で8万7千円です。年に9千円弱。しかもこの間の最大の落ち込みは13万6千円ありました。8万7千円を稼ぐ過程で13万6千円沈む時期があった、ということです。
この数字を見て、実際のお金を入れる判断はしませんでした。今も架空取引で記録を続けています。
損切りの検証で分かったのは「どの出口が最良か」よりも、「出口を変えただけで18万円分も結果が動く」ということでした。同じ買い方をしていても、出口の設計だけでプラスにもマイナスにもなる。だとすると、そもそも買い方に優位がないのではないか、という疑いのほうが強くなりました。
(※これはAIを使った検証の記録です。特定の売買をすすめるものではありません。投資は自己責任でお願いします。)
